発達障害で障害年金を請求するには

障害年金は、原則として20歳から65歳未満で、病気などで日常生活や働くことに支障のある方が対象となる公的年金です。

請求できる条件としては、初診日(病気やけがで初めて医師又は歯科医師の診療を受けた日)よりも前に、一定期間の年金保険料を納めていることが必要です。障害等級は、初診日の加入年金制度によって異なり、国民年金は1級~2級、厚生年金は1級~3級となります。

発達障害で日常生活や働くことに支障のある障害の程度について 

障害の程度は、国の定める認定基準により認定されます。障害認定日(原則として初診日より1年6か月を経過した日)に、障害の程度が障害等級の基準に該当しているか、または、障害認定日に障害の状態が等級の基準に該当しなくても、その後重くなって65歳到達前に障害等級の基準に該当したことにより受給できます。

認定基準によると、発達障害で各等級に相当する障害の状態は次のとおりです。

障害の程度

障   害   の   状   態

 

1 級

 

発達障害があり、社会性やコミュニケーション能力が欠如しており、かつ、著しく不適応な行動がみられるため、日常生活への適応が困難で常時援助を必要とするもの

 

2 級

 

発達障害があり、社会性やコミュニケーション能力が乏しく、かつ、不適応な行動がみられるため、日常生活への適応にあたって援助が必要なもの

 

3 級

発達障害があり、社会性やコミュニケーション能力が不十分で、かつ、社会行動に問題がみられるため、労働が著しい制限を受けるもの

さらに認定基準を、より具体的に示した精神疾患共通の等級判定の基準として、「精神の障害に係る等級判定ガイドライン」があり、医師が診断書に記載する「日常生活能力の判定」及び「日常生活能力の程度」に応じて障害等級の目安が示されています。

「日常生活能力の判定」

単身生活を仮定して、次の7項目の日常生活の制限度合いを、「できる」、「できるが時には助言や指導が必要」、「助言や指導があればできる」、「できない」の4段階に判定します。

適切な食事

配膳などの準備も含めて適当量をバランスよく摂ることが、ほぼできるなど。

身辺の清潔保持

洗面、洗髪、入浴等の身体の衛生保持や着替え等ができる。また、自室の掃除や片付けができるなど。

金銭管理と買物

金銭を独力で適切に管理し、やりくりがほぼできる。また、一人で買い物が可能であり、計画的な買い物がほぼできるなど

通院と服薬

規則的に通院や服薬を行い病状等を主治医に伝えることができるなど。

他人との意思伝達及び対人関係

他人の話を聞く、自分の意思を相手に伝える、集団的行動が行えるなど。

身辺の安全保持及び危機対応

事故等の危険から身を守る能力がある、通常と異なる事態となった時に他人に援助を求めるなどを含めて、適正に対応することができるなど。

社会性

銀行での金銭の出し入れや公共施設等の利用が一人で可能。また、社会生活に必要な手続きが行えるなど。

 

「日常生活能力の程度」

日常生活全般における制限度合いを包括的に次の5段階に評価します。

精神障害(病的体験・残遺症状・認知障害・性格変化等)を認めるが、社会生活は普通にできる。

精神障害を認め、家庭内での日常生活は普通にできるが、社会生活には、援助が必要である。

精神障害を認め、家庭内での単純な日常生活はできるが、時に応じて援助が必要である。

精神障害を認め、日常生活における身のまわりのことも、多くの援助が必要である。

精神障害を認め、身のまわりのこともほとんどできないため、常時の援助が必要である。

診断書に記載される「日常生活能力の判定」と「日常生活能力の程度」の両方で等級の目安が判断されますが、個々の等級は、診断書等に記載される他の要素も含めて総合的に評価されます。

目安とは異なる認定結果となることもありますので、あくまでも参考となります。

請求する時に提出する診断書と病歴・就労状況等申立書について

障害年金は書類審査のため、どんなに症状が重くても、日常生活に支障があっても、提出する書類に記載されていなければ伝わりません。また、就労に関しては、働くことができる場合は病状が軽いと判断される傾向にあります。

診断書(障害年金専用の用紙になります)

 診断書を依頼する際には、どんな症状がどのくらいの頻度であるのかとか、日常生活のどんな部分に支障があるか等を医師に十分に伝えて、どれだけ詳細に病状や日常生活状況を記載していただけるかどうかが最も重要です。

医師は患者の日常生活を必ずしも把握しているとは限らないため、診断書の内容と自分で判断した日常生活能力の目安に大きな相違がないかどうか確認も大切です。

病歴・就労状況等申立書

病歴・就労状況等申立書は、自己申告として発病から現在までの病状・日常生活の状況等を記入するものです。日常生活でどんな症状があってどう困っていたか、家族や周囲の人からの援助の有無やその内容など、診断書では伝えきれない内容を具体的に記入することが大切です。診断書と矛盾がないか確認する必要もあります。

発達障害の初診日と年金保険料について

障害年金を請求するための基本的な条件は次の通りとなっています。

(1)原則として、初診日に公的年金加入期間中であること。

(2)初診日の前日時点で、初診日のある月の2か月前までの公的年金加入期間の3分の2以上の期間について、年金保険料が納付(免除か納付猶予も含む)されていること。
若しくは、初診日に65歳未満で初診日のある月の2か月前までの1年間に年金保険料が納付(免除か納付猶予も含む)されていること。

年金保険料については一部例外を除き、納付の条件を満たしていなければ、どんなに症状が重くても障害年金を請求することはできません。

初診日については医師の証明書が必要となります。ただし、診断書を依頼する医療機関が初診時と同じであれば診断書のみで大丈夫です。

発達障害は、大人になってから受診するケースも多く、認定基準では「通常低年齢で発症する疾患であるが、知的障害を伴わない者が発達障害の症状により、初めて受診した日が 20 歳以降であった場合は、当該受診日を初診日とする。」となっています。

つまり、初診日の証明が必要となり、初診日よりも前に保険料の納付条件を満たしていなければ、どんなに症状が重くても障害年金を受給することはできません。

また、うつ病などの診断をされていて、後から発達障害だと分かった場合は、診断名の変更であるとみなされ、うつ病等の精神疾患で初めて医師の診察を受けた日が初診日として扱われます。

初診日が変われば国民年金と厚生年金のどちらで請求することになるか変わることもあり、年金保険料の条件や障害認定日も変わりますので、初診日については慎重に確認することが大切です。

受給事例紹介

 >> 発達障害で障害厚生年金2級を受給できた事例

最後に

初診日がいつになるのかとか、障害等級に該当するかどうか判断することは、ご本人だけでは難しい場合もありますので、専門家である社労士にご相談いただくことをお勧めします。

当事務所では、出張無料相談も実施していますので、お気軽にご相談ください。

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