働きながらうつ病で障害年金は受給できる?【社労士が解説】
この記事が向いている方
- ✅ うつ病を抱えながら、生活費のために無理をして働き続けている方
- ✅ 現在パートや時短勤務で働いているが、フルタイムでの復帰が難しい方
- ✅ 職場から「残業免除」や「業務量の軽減」などの特別な配慮を受けている方
- ✅ 「働いていると障害年金はもらえない」と聞いて申請をためらっている方
- ✅ 複雑な年金手続きの負担を減らし、専門家である社労士のサポートを受けたい方
【結論】働きながらでもうつ病で障害年金は受給できる?
結論から申し上げますと、うつ病で働きながらでも障害年金を受給できる可能性は十分にあります。「仕事をしている=障害年金は100%もらえない」という認識は誤りです。
ただし、障害年金は「病気によって日常生活や労働にどの程度の制限が出ているか」を審査する制度です。そのため、何の制限も配慮もなく、健康な人と全く同じようにフルタイムで働けている場合は、審査を通ることは非常に難しくなります。
働きながら受給するためには、ご自身が職場で「どのような配慮を受けているか」「どのような制限の中で無理をして働いているか」を、客観的な事実として書類に反映させることが何よりも重要になります。
働きながら受給するための重要な判断基準
うつ病の障害年金審査において、就労中の方がチェックされる主なポイントは以下の通りです。これらの要素を総合的に判断し、労働能力に制限があると認められれば、受給の対象となる可能性があります。
| 審査されるポイント | 受給が難しくなるケース | 受給の可能性が高まるケース(配慮・制限) |
|---|---|---|
| 就労形態と労働時間 | 週5日、1日8時間のフルタイム勤務を継続できている。 | フルタイムでは働けないため、週3日や1日4時間などのパート・時短勤務に制限している。 |
| 職場からの特別な配慮 | 特になく、他の従業員と同じ業務量・責任を担っている。 | 残業や出張が免除されている。責任の重い業務から外れ、軽作業のみに限定されている。 |
| 欠勤や遅刻・早退の頻度 | 安定して出勤できており、勤怠に大きな乱れがない。 | 体調の波が激しく、頻繁に遅刻や欠勤をしてしまう。休職と復職を繰り返している。 |
| 職場の理解と援助 | 職場に病気のことを伏せており、一人で無理をしてこなしている。 | 上司や同僚が病状を理解しており、業務のフォローや頻繁な休憩の許可などの援助を受けている。 |
重要なのは、これらの「目に見えない配慮や苦労」を、医師の診断書や申立書にしっかりと書き記してもらうことです。実態が伝わらなければ、単に「就労できているから軽症」とみなされてしまいます。
就労状況別に見る受給の可能性と注意点
働き方によって、審査のハードルや注意すべきポイントは異なります。ご自身の状況と照らし合わせてみてください。
一般雇用(フルタイム)の場合
最も審査が厳しくなるケースです。週5日のフルタイムで働けているという事実は、「労働能力が保たれている」と評価されやすいためです。しかし、会社から「休職を勧められている状態」「極端に業務を減らしてもらっている」といった客観的な配慮の証明ができれば、3級(障害厚生年金のみ)に認定される可能性があります。
一般雇用(時短勤務・パートタイム)の場合
フルタイムでの就労が難しく、やむを得ず時短やパートタイムに労働時間を制限している場合は、労働能力に制限があると認められやすくなります。「なぜその日数・時間しか働けないのか」という病状由来の理由を、診断書に明記してもらうことがポイントです。
障害者雇用や就労支援施設(A型・B型)の場合
障害者雇用枠での就労や、就労継続支援施設での作業は、「周囲からの特別な配慮や指導がないと労働が成り立たない状態」とみなされます。そのため、一般雇用と比較して受給できる可能性は非常に高くなります。ただし、自動的に受給できるわけではないため、どのような配慮下にあるかを正確に申告する必要があります。
山口社会保険労務士事務所のサポート体制と実績
当事務所では、働きながらうつ病の治療を続けている方の障害年金申請を数多くサポートしてまいりました。仕事をしながらの複雑な手続きは、想像以上の心身の負担となります。
山口社会保険労務士事務所の強み
働きながら申請する場合、主治医への「就労状況の正しい伝え方」が成功の鍵を握ります。当事務所では以下の強みを生かし、皆様をサポートいたします。
- 職場の配慮事項の徹底的な洗い出し:ご本人も「当たり前」と思ってしまっている職場からの援助や、無理をしている部分を丁寧にヒアリングし、言語化します。
- 医師へ提出する参考資料の作成:短い診察時間では伝わりきらない「就労時の困難さ」をまとめ、実態に即した診断書を作成していただくためのサポートを行います。
- 病歴・就労状況等申立書の作成代行:診断書と矛盾のない、説得力のある申立書を専門家の視点で作成代行し、不支給のリスクを最小限に抑えます。
山口社会保険労務士事務所の受給事例はこちら
よくある質問
働きながらの申請について、よくいただくご質問をまとめました。
Q1. 障害年金には収入制限(所得制限)があると聞いたのですが?
A. うつ病などで通常申請する「障害基礎年金」や「障害厚生年金」には、原則として収入制限はありません。いくらお給料をもらっていても、年金額が減らされたり支給停止になったりすることはありません。(※ただし、20歳前に初診日がある特別なケースに限り所得制限が存在します)
Q2. 障害年金を受給していることが、会社にバレることはありますか?
A. 障害年金を受給している事実が、年金機構から勤務先に通知されることは一切ありません。年末調整や源泉徴収票に記載されることもないため、ご自身で話さない限り、会社に知られる心配はありません。
Q3. 主治医に「働いているから障害年金の診断書は書けない」と言われました。
A. 医師の中には「就労=年金対象外」と誤解されている方もいらっしゃいます。実際の審査では、働き方の内容や受けている配慮が重要視されます。専門家である社労士から医師に対して、現在の就労状況や配慮の事実をまとめた資料をお渡しすることで、作成をご了承いただけるケースも多くあります。
Q4. 退職して無職になってから申請した方が有利になりますか?
A. 確かに無職の方が「労働能力がない」と判断されやすい傾向はありますが、障害年金のために無理に退職する必要はありません。年金の支給までには半年ほどかかるため、無収入の期間ができるリスクがあります。現在の就労状況のまま受給できる可能性があるか、まずは専門家にご相談されることをお勧めします。
Q5. 在宅勤務(テレワーク)で働いている場合はどう評価されますか?
A. 在宅勤務は「通勤による疲労や対人ストレスが軽減されている(=配慮を受けている)」と評価される傾向にあります。出社できずに在宅勤務に切り替えてもらっている場合は、その経緯や、在宅であっても生じている業務上の支障をしっかり申告することが重要です。
まとめ
働きながらうつ病で障害年金を申請する際のポイントを整理します。
- 仕事をしていても、労働に制限や特別な配慮があれば受給できる可能性があります。
- パートや時短勤務、障害者雇用など、就労形態によって審査のポイントが異なります。
- 職場で受けている目に見えない配慮や援助を、客観的に証明することが受給の鍵です。
- 主治医に「実際の労働の辛さ」を正確に伝え、診断書に反映してもらう必要があります。
- 不支給を防ぎ、働きながらでも適切な評価を受けるためには、社労士のサポート活用が有効です。
ご相談について
うつ病の症状を抱えながら、日々の仕事をこなすだけでも心身は限界に近い状態かと思います。それに加えて、複雑な障害年金の書類を準備し、年金事務所へ何度も足を運ぶことは、想像以上のエネルギーを消費し、症状の悪化を招きかねません。
「自分のような働き方でも申請できるのか」「主治医にどう伝えれば良いのか」といったご不安がありましたら、当事務所の無料相談にて個別にご案内しております。ご本人様からのご相談はもちろん、ご家族からのご相談も歓迎しております。一人で悩まず、まずは専門家にご相談ください。
無料相談のご予約方法
お電話、またはメールよりお気軽にご相談ください。専門のスタッフが丁寧にお話を伺います。
監修者
山口秀和(社会保険労務士 / 山口社会保険労務士事務所 代表)
障害年金専門社労士として、練馬・所沢を中心に、東京・埼玉全域で相談を受けている。うつ病・がん・脳血管障害・心疾患など、幅広い傷病の障害年金申請をサポート。
※本記事の年金額は2026年度(令和8年度)の制度に基づく一般例です。実際の受給額はご本人の加入歴・標準報酬月額・障害等級・家族構成等により異なります。
※本記事は2026年4月時点の法令・制度に基づいて作成しています。
※「必ず受給できる」とお約束するものではありません。個別の事案については社労士・障害年金専門相談員への事前の相談にてご確認ください。















